2014年 02月 03日
50年前の綿糸手織帯 |
西陣織の帯の機屋の箪笥の中に、何時かはこの織りの帯を復活させるつもりで、資料として残し綺麗に管理していた、西陣や織物業界にも貴重な綿糸織りの帯が出てきました。昭和30年代には何台かの機で織られていたらしいですが、現在では全国にも全くありません。綿糸では手織物には限界の細い120番双糸を、経緯共に2本づつ入れて、強く打ち込んだ生地は張りがあり強いです。織る難さと、手間が掛ることで機屋はこんな織物を止めて行きましたが、復活も諦めてはいませんでした。しかし現在の世間や着物業界の現状からは、もう昔の手織の良い物が復活することは皆無になりました。
最近は、機屋やメーカーが換金の為に、現金買取業者に昔の資料的作品を手放すことが増えていますが、そんな物がいつまでも有る訳がありませんし、そんな業者に回ったら、染織マニアや着物愛好家でも手に入れる事も見る事も出来ないのです。
by kimono-masaya
| 2014-02-03 10:28
| 着物