2014年 02月 02日
着物の仕立がひどくなってきた |
現在の着物仕立ての90%以上が、海外仕立てとハイテクミシン仕立てになりましたが、殆どのお客様には全く関係ない常態です。チェーン店では海外での格安のカンボジア仕立てとハイテク仕立てだけにシフトした会社もありますし、仕立て方が
悪いとか、寸法が違うとか言うお客様があまりいないので、安仕立でいいと公言する着物屋も多くあります。
仕立代までも儲けの仕入れとみなしている呉服屋は、100%の利益を取っています。つまり、仕立屋に1万円払ったら、お客様から2万円貰うと言う事です。カンボジアでの付下げの手縫い仕立代が6千円と言いますから大体想像がつきます。
かといって、国内仕立が良いかと言えば一概にそうではありません。日本人の年配の仕立士は常識麻痺が多いですし、特に手も良いとは言えません。日本人特有の性質の、高額な商品は丁寧に縫うけど安い商品には簡単に手を抜く、納期を守らない
し、2~3分の寸法違いなら縫い易さを優先してOKにするなど、結構クレームも多いのです。それだったら細かく指導された事を、着物の値段に影響されずに忠実
に縫ってくれる方が事業としては大切なのです。
和服に限らず、世界の有名ブランドも、東南アジアで縫製したりするのが当たり前になっていますので、海外製造のアレルギーもなくなってくると思いますが、着物や帯の製品自体が海外で制作されて、日本の民族衣装として、世界に自慢出来るのかなとも思います。
by kimono-masaya
| 2014-02-02 10:42
| コラム